ニュージーランド便りをお届けします。
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12月28日号
40. トゥイ
先日撮影した、トゥイの写真を、古くならない内にと・・・、大急ぎでご紹介しますね。以前ご紹介したページと同じように、全部の写真をアルバムページとリンクしています。
各写真をクリックして、大きなサイズでご覧ください。
撮影日は、12月24日。場所は、スカイラインゴンドラ・レストランからです。

Tui : トゥイ
ニュージーランド固有の鳥で、スズメ目、ミツスイ科に属します。
ミツスイ(honeyeater:ハニーイーター)とは、あまり聞き慣れない言葉ですが、日本ではほとんど見かけない種類だからです。
ブラックバードよりも少し大きな体をしています。
下から空に向かって眺めると、黒い鳥のようにも見えますが、ご覧のようにやや緑がかった色、玉虫色の色彩と、白や茶色の毛も混ざった賑やかな色合いをしています。

もう一つ、大きな特徴は、この「首飾り」ですね。
白い小さなぼんぼり飾りを蝶ネクタイのように付けた、お洒落な鳥です♪

「ミツスイ」の名の通り、花の蜜を吸います。
そのため、先の尖ったくちばしは長く、やや下向きに湾曲しています。
舌も長く、蜜が流れるための縦溝があり、先はブラシ状になっているそう。
ハラケケの蜜を吸っているトウィですが、ハラケケも長い花弁でトゥイを出迎え、花粉をたっぷり、くちばしの周りから頬、顔に付けて貰います。
花の時期以外には、他の鳥と同じように、昆虫や果実などを食べています。
トゥイの一番の特徴は、その綺麗な鳴き声です。
少し、ウグイスにも似た、ゆったりした豊かな声量の鳴き声を聞かせてくれます。
鳴く準備開始です。

細身の体を、むくっと膨らませ、重心を下げて堂々の姿勢です♪
腹式呼吸どころか、体全部を使ったような呼吸で鳴いていますね!


「あー、すっきりしたー♪」
もう一枚、違った角度から、どうぞ。

ウグイスと違って、人間のすぐ近くにも現れ、鳴いている姿を見せてくれます。
ハラケケだけではなく、先日もご紹介した、「ニュージーランド・クリスマスツリー:ポフツカワ」の花の蜜や、春には、ニュージーランドの国花、Kowhai(コーファイ)の蜜も吸いに、街路樹へもやってきます。
綺麗な鳴き声ですが、調子が出るまでに時間がかかるのも、トゥイの特徴なんですよ。
「ギー、ギョー、ヒェ!」
なんて、しゃっくりしたような、練習が長く続き、ベルのような美しい声を聞かせてくれます。
ニュージーランドを代表する鳥ではありますけど、のどかな雰囲気ばかりではないんです。
実は、とても攻撃的な鳥で、仲間だけでなく、他の鳥を追いかけたり、縄張り争いをしたりするんです。
モコイア島に保護生息している、絶滅に近い鳥、サドルバックも追いかけ回したりしているので、鳥獣保護員には、やや頭の痛い鳥でもあるようです。

「そんな事言われても、ぼくは知らないもんねぇ♪」
確かにその通り。
雄大な景色を独り占め、半生を振り返るトゥイ君でした♬
そして、広大な空へ、飛び立っていきます。

羽ばたいた後には、のんびりこちらで。

その名も、Tui。
常温で発酵させた、エールです。
北島の南部、ワイララパ地方の北側、Mangatainoka(マンガタイノカ)にブリュワリー・醸造所をもつ、ニュージーランドを代表するビールの一つです。
トゥイを眺めながら、トゥイで乾杯♪
(http://www.tui.co.nz/)