大手旅行社ツアーとプライベート・チャーターの違い。
それぞれの特徴を知れば、より満足できる旅になりますね。　

旅行社ツアーは、お近くの駅などで簡単にパンフレットも手に入りますし、その様子もご存じの事と思われますが、簡単にまとめてみます。

長所としては、
・安心感と手頃さ。
・添乗員/現地ガイドの案内がある。
・予備知識を必要とせず、決められたプランで広範囲に渡る精力的な観光が出来る。
これらに加えて、
団体ツアーの場合は、値段の安さ
個人タイプのツアーでは、自由時間でのオプションの豊富さ　と言ったところでしょうか。

短所としては、
・「定番」故に観光場所が限られ、自分の好奇心・ペースをある程度犠牲にする必要がある。
・移動範囲が広くなる分、余裕が無くなり忙しい毎日になる。
・ホテル・レストランの食事の毎日で食傷気味になる。
加えて、
団体ツアーの場合は、集合時間など団体のルールに従う必要がある。
個人タイプのツアーでは、オプションが思ったより利益重視なもので期待はずれな場合がある。

実は、私は旅行会社のツアーで旅行した経験がありません。
しかし、現地ガイドとして仕事をさせていただく中で感じたことは、これら旅行会社ツアーの魅力は、「新しい人との出会い」にあると思います。
団体ツアーの場合は、旅の終わりにはグループの皆さん同士が学園祭行事を終えた後のような連帯感と達成感に浸れることでしょう。
個人タイプのツアーの場合は、各地で同じツアーになられた他の組の方とお友達になれるかもしれません。
非日常の中での新しい出会いは、ある意味人生の宝にもなり得ます。
「旅は道連れ、・・・」は、旅行社ツアーの場合にも言えることです。

「道連れ」は、旅行者という立場からだけではありません。
ツアー中に出会う添乗員、現地ガイドの「人となり」で、旅の楽しさは大きく変わります。
いろいろな意味で良い添乗員、良いガイドに恵まれた場合は、上記の「短所」を補って余りある充実感で、旅を終えることが出来るでしょう。
ただ、この恩恵は、旅行社から贈られる物ではありません。添乗員、ガイドの個人的な資質（人間性）によるものです。
そして、良い添乗員、ガイドと出会えるかどうかは、一種の「賭け」の様なものです。
経験に加えて、心のこもったご案内をしてこそ、「一期一会」の旅となるのではないでしょうか。

また、「格安」と謳われていても、内容を良く吟味してみると意外に出費が多い場合もあります。
これは、旅行社を利用しない、本当の意味での「個人旅行」をされる場合も同様です。
全部自分で手配したから安く済ませたか？というと、案外効率の悪いことをして、その出費分を他にまわして節約できたと言う場合も往々にしてあります。

しかし、これら「不確定」な要素を含めた楽しみ方も、旅行社ツアーもしくはご自身で全てなさる「個人旅行」にあると言えるかもしれません。