いい旅・夢Kiwi スカイキウィ
2007年
12月22日号
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ぽっかぽか通信
バックナンバー

22. エリザベスとプリンセス・ゲート

ロトルアにも今後が楽しみなスターが生まれました。
Elizabeth Marvelly エリザベス・「マーベリー」、「マーヴェリー」その他
(日本での正式表記が決まるまで読み仮名は保留します)

ロトルア出身、若干18才にして、EMIレーベルから世界デビューを飾りました。
今月で最終学期を終えるニュージーランドで、つい最近までオークランドのKing's Collegeに通う高校生でした。
彼女のHPを読むと、このアルバムのレコーディング、コンサート、そして学業と、とても忙しかった様子が記されています。

20才のヘイリー、そしてエリザベス。
人口僅か400万人のニュージーランドで世界デビューですから大したものですが、それもそのはず、この国ではこの年齢層の特に女性シンガーの層がとても厚いんです。
やはり、‘デイム’キリ・テ・カナワの血統でしょうか、ニュージーランドではクラシックのコンサートやコンテストが冠スポンサーをつけて良く行われています。
そんな中で見事にデビューを勝ち取った訳ですから、ヘイリーに続いて今後の本格的活動がとても楽しみな存在です。

アルバム内容ですが、1曲目は映画パールハーバーからの「There You'll Be」。軽いポピュラー系の音楽で続けた後、3曲目はマオリ語によるオペラ調の曲、そして4曲目に歌劇「ラクメ」からの花の二重奏と一気に盛り上げます。
その後、彼女自身の作によるしっとりとした曲調の「When You are Sad」など、他にもオリジナル曲1つを加え、最後はマオリ・コンサートに参加された方は懐かしく思われるであろう、母が娘を思って歌った悲しくも美しい曲「He Wawata」など全13曲。
選曲も曲順もかなり力の入ったとても良いアルバムになっています。

既に書いてしまいましたが、年齢の点でも容姿の点でも、クラシックを基本とした音楽ジャンルの点でも、ヘイリーと常に比較されるであろう事は想像に難くありません。
(ヘイリーについては、上部「通信ログ」からバックナンバー18の記事を参照ください)

実際ヘイリーと比べて聞くと、同じ年齢で既に足場を固めていたヘイリーの方が、声量もあり制約される事のない伸びやかさが感じられます。
エリザベスの方がその点、何となくつい上を見て小さくまとまってしまっている感もありますが(それは過分に先入観もあるかもしれませんが・・・!)、ただ、言える事は、ヘイリーよりも声に艶があり、ややもすると退屈に聞こえてしまうジャンルの音楽を、しっとり心地良く聴かせてくれます。
特に9曲目の「ラ・ヴィ・アン・ローズ」なんて、とっても18才には思えない色気すら感じさせてくれます。

さて、このエリザベス・マーベリーですが、単にロトルア出身というだけではありません。
彼女の両親は、ロトルアのホテルオーナーなんです。

プリンセス・ゲート・ホテル(Princes Gate Hotel)
個人で所有・運営されているホテルです。
もともとはワイヒ(Waihi)というコロマンデル半島の付け根にある町(金鉱で栄えた町)で1897年に建てられましたが、1917年に解体・分解され、ここロトルアで1921年に完全に復元されました。

1986年に現在のオーナー、エリザベスの両親 Brett and Vlasta Marvelly が買い取り、現在に至ります。
ホテルの右横に、ガバメント・ガーデンの入り口、プリンセス・ゲートがあります。


もともとは1901年、コーンウォール公爵夫妻ご訪問を記念して、町の中心部に作られた門ですが、1920年のプリンス・オブ・ウェールズ(英国皇太子)夫妻ご訪問の際にこの位置に移されました。
今のエリザベス女王のおばあさんに当たる方、当時のPrincess of Walesから、門の名前がプリンセス・ゲートとなりました。

エリザベスが生まれた時、両親はすでにプリンセス・ゲート・ホテルを経営されていた事になります。
定かではありませんが、彼女の名前、「エリザベス」は、まさにイギリス王室に敬意を表して付けられた名前のように想像できます。
この後、イギリスでもメジャーになり、いつか王室を表敬訪問する日が来ると良いですね!

CDを買ったこの日、一応、ちゃんと確かめようとプリンセス・ゲート・ホテルの受付の人に、本当にここのお嬢さんかどうか聞いてきました。
受付のお兄さんが嬉しそうに、「そうです」と答え、サインでもねだると勘違いされたのか、「彼女は今ツアー中でここには居ませんよ」とご丁寧に教えてくれました・・・f^_^;
ホームーページで紹介するからと写真を頼んだら、照れながらポーズを撮ってくれました!


最後にもう一枚、エリザベスの写真、そしてプジョーを前にホテル全景の写真です。
『あなたとホテルと音楽と』 素敵なホテルで良い音楽と共に過ごす☆「いい旅・夢Kiwi」はいかがでしょうか♪





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