いい旅・夢Kiwi スカイキウィ
2003年
6月21日号
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ぽっかぽか通信
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5. タラウェラ湖とタラウェラ山


アルバムページにも既にご紹介していますが、正面の湖がタラウェラ湖、奥の山がタラウェラ山です。
この写真は、Te Komiti Hill の見晴台から撮影したものです。私がロトルアに初めて来て、最初に連れて行ってもらった場所がここ。それ以来お客さんがいらした時には、必ずご案内しています。もう何度訪れたか分かりませんが、気持ちはいつでも初めて見せてもらった時のまま。もともとガイドの仕事をするとは思っていませんでしたが、その時自分が嬉しかった思いを、同じように他の人に伝えているだけなんだなぁ、と、皆さんの嬉しい顔を見てるといつも感じます。

タラウェラ(Tarawera)の意味は、Tara が、鳥を猟するための槍。Wera が、焼けたという意味です。
Hikaweraという、マオリの猟人が鳥の狩猟シーズンを満足のいく成果で終え、槍を山小屋に置いたまま自分の村へと帰りました。そし翌シーズン戻ってみると、山小屋もろとも槍も焼けてしまっていたという、マオリの伝説に由来します。

伝説のとおり、このタラウェラ山は火山です。ただし、1886年6月10日午前1時半頃に始まった大噴火以降、活動を休止しています。当時の噴火はとても大きなもので、その爆発音が200km以上離れたオークランドにおいても聞こえたという記録が残っているそうです。

写真では湖の手前はただの森ですよね?でも、昔はここに集落があったんです。Wairoa(ワイロア)族の村、そして、観光ホテルもこの丘の上にありました。
村とともに、この大噴火で150名以上の方がお亡くなりになりました。

尊い人命だけでなく、この大噴火によって貴重な地球遺産が失われました。ピンクテラス、そしてこの写真のホワイトテラスです。
当時、世界の八不思議とも言われ、世界から観光客を集めていました。

このホワイトテラスは湖岸から約240mもの高さまで、雪花石膏の白く輝く階段が7.5エーカー(約9,000坪)の広さに渡って続いていました。

間欠泉も噴出し、階段途中の湯溜まりでは、温泉浴も出来たそうです。
噴火の後、場所によっては10m以上も泥と灰が積もり、今では跡形もありません・・・。

でも、綺麗な景色は今もなお続いています。
今までロトルア観光をされた方、こんな綺麗な景色をご覧になっていますか!?
普通、旅行社のツアーではロトルア湖のみ、しかも場合によっては車窓から、な〜んて事もあります。

こういう天気の良い日は、湖岸の広場でランチを食べながらのんびりと。
NZにいらしたら、Kiwi スタイルでぽっかぽか気分ですね!

山頂は大きく分けて3つの噴火口からなります。左からワハンガ(1,047m)、ルアワヒア(1,111m)、タラウェラ(1,050m)です。ワハンガ火口は、最初の写真でもよく見えています。

ロトルア地方には、このタラウェラ山を中心にして、ちょうど富士五湖のように、たくさんの湖が点在しています。

左の地図は、ロトルア湖からタラウェラ山までの南東方面しか載せていませんが、まだ東、北東方向にも湖があります。5つどころじゃありませんよ! それなりの大きさの湖を数えるだけで12にもなります。

これ以外にも、湖面全体から湯気の立ち上る、「フライパン・レイク」なんて湖もあります!
場所は、ロトマハナ湖の西側。ワイマングと呼ばれる場所です。

タラウェラ湖は、これらの中でもロトルア湖についで2番目に大きな湖。大きさ約41km2です。


湖、山、温泉の湯気、そして青い空と白い雲。
ロトルアは、変化に富んだ景色でいつも私たちを楽しませてくれます。

☆ フォトアルバム「タラウェラ特集」も併せてご覧ください!


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