23. ティラウ・カラピロ・ケンブリッジ(2/2)
ティラウの町を出て、約15分程走ると、ワイカト川のゆったりした流れが見えてきます。カラピロに行く前にちょっとここで寄り道です。

いかがですか!
ワイカト川もタウポを出発してここまで約180kmになります。
水量豊かな川、流れもゆったり。
まさに「蕩々と流れる」ワイカト川の景色です。
Waikato:ワイ(水)+カト(流れる)という意味のマオリ語です。
橋を渡った先は、広い河原でレクリエーションとして最適の場所です。
元旦のこの日も大勢の人達が水遊びに集まっていました。(対岸の方です)


右側は水上スキーでなく、浮き輪にしがみついた子供をボートで引っ張っているんですよ!
車に戻り、さらに10分程走って、カラピロ(Karapiro)湖に到着です。
ワイカト川では上流から数えて8番目、最下流に位置する水力発電所のために造った人工湖になります。

カラピロとは「臭い石」というマオリ語になります。
この辺りの地盤はとても固いそうですが、マオリ族が部族同士対立していた昔、戦士の遺体に石を載せて埋葬したという事が名前の由来となっています。
大きなモニュメントは、カヌーの船尾につける飾りです。
右奥にダムがありますが、操業開始は1947年。8つの水力発電所の中では一番の発電量を誇ります。
ワイトモ洞窟に向かう場合、このダムの上、335mの道路を車で渡る事が出来ます。
7.7km2のカラピロ湖は、レクリエーションとして最適な場所というだけではなく、ボート競技のメッカとなっています。
ボート競技が盛んなニュージーランドでは、ここでオリンピック合宿も行われますし、数年後にはボート競技の世界大会も開催予定となっています。
それにしても、ほんと良い眺めですよね!
カラピロを出て、西に向かってさらに5分少々で、ケンブリッジ(Cambridge)に入ります。

ケンブリッジは、市街地の居住者数6千人少々の小さな町ですが、サラブレッド牧場の町として有名で「裕福な」町でもあります。とっても綺麗な町並みです。

イギリス人の乗馬好きは有名ですが、サラブレッドは競馬だけではなく、馬術競技にも利用されます。
やはりオリンピックでニュージーランドの得意な種目です。


そして、町並みも落ち着いた様子です。
日本の子供達のホームステイ受け入れ先としても良く利用されています。

この建物は何でしょう?
木陰にたたずむイギリス風コテージ?
いえいえ、これは何と、公衆トイレなんですよ!
ケンブリッジには、アンティーク目当てに訪れる方も多いです。
1860年代のイギリス軍とマオリ戦争当時、イギリス軍の駐留基地がケンブリッジでした。
その当時の家具がアンティークとして売られています。
やはりキウィ・ハズバンドには危険な町!?

キリスト教を信仰する方が多いニュージーランドですが、イギリス独特のキリスト教「アングリカン」信者の割合が大きいです。
アングリカンは、日本では「イギリス国教会/イングランド国教会/英国国教会/聖公会」など様々に呼ばれていますが、元々はカトリック教会に属していました。
16世紀、ヘンリー8世の時代に、離婚問題から政治的問題にまで絡むローマ教皇庁との複雑な対立がきっかけでカトリックから離れました。
そのため、カトリックと典礼的な面で共通点が多いのですが、大きな違いは女性司祭が認められているという点になります。
さて、以上でロトルア−ハミルトン間、ちょっとした良い景色のご紹介でした。
これらの場所、旅行会社のツアーでは単に通過するだけ、または寄り道もしない場所になります。
時間的制約の多いツアーでは仕方のない事なのですが、せっかくのニュージーランド旅行です。
まだまだ埋もれているたくさんの景色を見ていただきたい!
そして、ご自分の目で、肌で、五感で景色を感じにいらしてくださいね

