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2009年
4月5日号
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ぽっかぽか通信
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36. ヘイリー・日本曲集(1/2)

最近発売された、「ヘイリーの英語詞による日本の名曲カヴァー・アルバム第2弾〜絆〜」が先月末に日本から届きましたので、今回はヘイリー特集をお届けします。

ヘイリーについては、「ぽっかぽか通信・バックナンバー18」にもご紹介していますので、そちらもまたご参照ください。
おそらく、「日本で一番有名なニュージーランド人」、それがヘイリー、まだ22才です。
ここ数年、毎年、多い時で年に2回、日本で公演を行っていると思います。

今年も3月12日からスタートした日本公演が、ちょうど今日の東京芸術劇場大ホールで最終日を迎えるようです。
札幌から熊本まで、全国15ヶ所の縦断ツアー。

クライストチャーチ出身ですが、現在は拠点をロンドンに移し活動中のヘイリー。
3月に予定されていたニュージーランド・ツアーが、8,9月に延期されたようですが、果たして実現するか!?
ニュージーランドでは、もやはヘイリーを見る事は出来ない?という感じすらしてしまいますが、それも仕方ない。
人口があまりに違いすぎます!
ニュージーランド人よりも日本人の方がヘイリーを知っている(見て歌声を聞いた事のある)人の数は多い事でしょう。
CDも同じく、ニュージーランドで探すより、日本のCD屋さんに行く方がすぐに好きなアルバムが手に入ると思います。

そんな訳で、今回ご紹介する2枚のアルバムも、HMVの通販サイトで購入し、日本の実家に届けて貰ったものです。


まずは、こちら。
昨年、2008年6月4日に発売された、日本のポップス・カヴァー集第1弾、「純〜21歳の出会い」です。

実家に配送後、そのまま置いておいてもらい、昨年9月に帰省した時初めて聞いて、こちらに持ち帰りました。
それ以降、観光中も何度かお客さんに聞いていただいているアルバムです。



このアルバム以前も、日本だけで発売された記念盤や、日本盤だけにボーナストラックとして収録された曲(涙そうそう、他)などありました。

しかし、今回は初めてポップ・ソングを中心とした日本の歌を英語と日本語でカヴァーし、全曲日本のために新しくレコーディングした企画盤になります。

2003年にイギリスの名門レーベル、デッカ・レコードから世界デビューしたのが16歳の時。
昨年でまだ5年、21歳の時ですが、一年ごとの成長には、それこそ目を見張るものがあります。



特に驚かされるのが、アルバム1曲目、唯一このアルバムで「日本の曲」ではない、「アメイジング・グレイス」です。
ヘイリーが日本で有名になったきっかけが、この「アメイジング・グレイス」ですが、5年以上経って聞く深みのある歌声には、単に「綺麗な、澄んだ、癒しの」ソプラノボイスと言った一般的評価を遙かに超える、「表現者」としての実力が感じられます。
ケルト音楽風のアレンジもさる事ながら、もう一つの大きな特徴が、本田美奈子さんが遺した歌とデュエットする形でレコーディングされている事です。
ヘイリーの英語と日本語のソロの後に続く、本田美奈子さんのソロの歌声も見事です。
アメイジング・グレイスを上手に歌う日本人は他にもいらっしゃると思いますが、やはり命がけで行う仕事には、計り知れない魂がこもっています。
そして、お互いのソロに続いて「仮想の」デュエットが始まりますが、副旋律を歌うヘイリーの声からは、何とも言えない本田美奈子さんへの尊敬、敬愛の念が伝わってきます。
この1曲だけでも、アルバムの価値はありますけど、もちろん他にもたくさん良い曲が揃っています。


ご覧のように、ヘイリー自身も英訳に加わっています。
「ハナミズキ」、「雪の華」、「I belive」など若い人の歌から、「卒業」、「時代」といった往年の名曲など。
この辺りは、元の曲に思い入れのある人には好き嫌いが別れるところかもしれませんが、自分としては全部しっくりと、新しい曲を聴くような新鮮さも感じました。
英語詞も、リズムに綺麗にはまって、心地良くメロディーが流れていきます。

「涙そうそう」も、BEGINや夏川りみを何度も聞いていますが、ヘイリーの歌も素直に良い感じです。
音楽的には、ケアリイ・レイシェルの歌うカヴァー、「カ・ノホナ・ピリ・カイ」の方が興味深いのですが、あちらは完全にハワイアンに生まれ変わった涙そうそうですから、カヴァーという意味では比較にならないと思います。
「白い色は恋人の色」も、とても懐かしい曲でしたが、子供の頃に聞いた「本家」の歌声よりなんだか親しみがもてます。
ボーナストラックの日本語もとても可愛らしいです。

特筆なのが、「千の風になって」。
この曲もケルト音楽風のイントロで始まります。
元々が英語の詞な訳ですけど、その英語がメロディーにぴったりとはまり、昔からヘイリーの歌だったような気さえしてきます。



そういえば、お正月にいらしたお客さん、小学生の娘さん2人が、後部座席で「翼をください」をヘイリーと一緒に口ずさんでいるのを聞いた時は、とても嬉しい気持ちになりました。

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