いい旅・夢Kiwi スカイキウィ
2007年
11月12日号
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ぽっかぽか通信
バックナンバー

20. トンガリロ国立公園 (2/3)

トンガリロ山に続いて見えてくるのが、富士山と良く似たナウルホエ(Ngauruhoe)山です。

2003年2月23日。何の日か分かりますか?
そう、富士山の日です。
この日、富士山クラブによって、ナウルホエ山は姉妹山に認定されました。環境ボランティア交流や情報交換を行うことを目的とした、「富士山姉妹山交流計画」プロジェクトの第1号として、アメリカ・レーニア山と並んで正式調印された訳です。

ニュージーランドには、富士山に似た山としてもう一つ、タラナキ山(2,518m)があり、映画「ラスト・サムライ」のロケ地としても利用されました。
周りに高い山の無い単独峰であるタラナキ山は、実際は富士山よりもう少しごつごつとした男性的雄姿となります。
(タラナキ山については、「ぽっかぽか通信・バックナンバー 2004年 No.8タラナキ」でご紹介しています。ページ上の「通信ログ」からご参照下さい。)

頂上付近の様子だけを見れば、見た目の美しさからも、ナウルホエ山の姉妹山認定は納得のいくものだと思います!

前ページでご説明しましたが、ナウルホエ山は厳密にいえば、トンガリロ複合火山噴火口の一部になります。
約2,500年前のトンガリロ山の噴火により、約700mの火山錐が形成されました。トンガリロ複合火山の中でも一番若く高い噴気孔になります。

右側の写真は、サウス・クレーターから山頂を見上げた様子です。
上の写真でいうと、左側、つまり、トンガリロ山との間からになります。

サウス・クレーターの標高は1,660mになりますので、この位置から約630m。山頂まで往復3時間・・・。
ちゃんと行けるんでしょうか・・・?

ナウルホエ山は20世紀中に45回噴火した、この時期において最も活動活発な火山の一つでしたが、1975年以降活動を休止しています。ただし、2006年6月、度重なる火山性微震が観測された事から、警戒レベルが0から1に引き上げられました。

さて、名前の由来です。
トンガリロの由来となったナトロイランギの神話に続きます。
寒さから助かる事が出来たナトロイランギですが、神に感謝を捧げるため、奴隷の女性「アウルホエ(Auruhoe)」を生け贄として噴火口に投じた事からナウルホエと名付けられたとされています。

文字に当てはめた説が他にも2つあります。
一つは、上と同じく、ナトロイランギが孫息子ホエ(Hoe)を噴火口に投じました。 (*_*)どっちにしろ、むごい・・・!
その時、ホエの髪の毛のようにふわふわと煙が立ち上ったそうです。
Nga(the:定冠詞) uru(髪の毛) Hoe(孫息子の名前) = ホエの髪の毛 = ナウルホエ

もう一つは、もっと人道的?な説になります。
Nga(the:定冠詞) uru(ハンギ料理-マオリの伝統的蒸し焼き料理-を作るために焼いた石を並べる事)
hoe(投げ出す事)
= 噴火した際焼けた石が投げ出された = ナウルホエ

どれでもお好きな説で解釈してください!


上空、東側から西側に向かって撮影した景色です。7月28日、真冬のトンガリロ山とナウルホエ山です。
この後ご紹介するルアペフ山は、この写真の左側にあります。
ずっと遠くにはタラナキ山もうっすら見えています!

前ページでご紹介したレッドクレーターもエメラルドレイクも雪に埋もれています。(ナウルホエ山の麓でこぶのように出っ張っている所です。)

度重なる噴火活動のため、山頂の形が無くなってしまったトンガリロ山の様子も良く分かると思います。
また、全体が一つの固まり、トンガリロ複合火山として形成されている様子も良く分かりますよね。


ルアペフ山の麓、ファカパパ・ビレッジ、シャトーホテルからの眺めです。
南側から北側に向かう景色です。

この道に、助さん格さんを従えた黄門様が歩いていても全く違和感無く見られますよね!

こちら側からナウルホエ山に向かって、2時間少々で1周する「タラナキ・フォール・トレッキングコース」がすぐ近くにありますが、ロトルアからの日帰り観光としてちょうど良いコースになります。

季節は春、夕日を浴びたナウルホエ山。
「赤富士(夏から秋にかけて富士山が朝日に染まる様子)」と全く反対ですけど、それも南半球だから、NZの赤富士としましょう!?


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