いい旅・夢Kiwi スカイキウィ
2008年
5月22日号
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ぽっかぽか通信
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29(1/3) アグロドーム・シープショー紹介

9:30am、11:00am、2:30pmの3回、毎日行われるシープショーは、もちろんショー・マンの登場から始まります。

前号でもご紹介しましたが、彼が日本で毛刈りを見せたゴッドフリー・ボウエンの共同経営者であるロトルアの牧場主 ジョージ・ハーフォードのお孫さん、シェーン・ハーフォード(Shane Harford)です。

客席から撮った写真ですし、絶えず動いているため、顔をはっきり撮る事が出来ませんでしたが、前号でご紹介した子供達の写真の中から見つかりますか?

自己紹介の次には、会場のお客さんの国籍全てを尋ねて、全員挨拶の賑やかなスタートになります。


ショーの主役、羊の登場です。
まずは羊の王様、メリノからご紹介。

19種類もの羊がステージに勢揃いします。
一匹ごとに丁寧な説明も行われ、客席ではヘッドフォン越しに通訳された解説を聞く事が出来ます。

まさに羊の歴史、貴重な講義を楽しく受けている感覚です。



羊はどこにいるかというと、ステージ横、観客席の左右に分かれて「出番待ち」をしています。

ショー・アシスタントが右に左に走って、順番にステージへと誘導します。

ところが、ここの羊たち、教えている訳ではないそうですが、細かい芸で笑わせてくれます。
彼らもショーマンシップたっぷりの、立派なエンターテイナーですね!

そして、ステージ狭しと、19種類の羊が勢揃いしました。
「彼ら」と書きましたが、ここにいる羊たちは全て雄です。しかも、各種類のチャンピオン羊たちです。




役者が揃ったところで、いよいよ「羊の毛刈り」へ演目は進みます。


「舞台下手」から今日の犠牲者?じゃなくて、「散髪モデルさん」の登場です。

ステージの羊たちも、今日は誰かな?と、興味津々眺めているのが面白いですね。







「もこもこ」の羊がおどおどしながら隅の方に隠れようとします。

ステージの羊たちは、「いつもの事だ」と、寝る体制に入りました。

逃げ回る羊を捕まえて来ました。
そして両足の間に抱え込んで・・・。
もう、「まな板の上の羊」ですね!




大人しくなった羊を、刈りやすいように抱え直します。








客席から見やすいように、毛刈りフロアーが迫り上がり、「AGRODOME」 の文字が見えてきました。

さあ、毛刈りの開始です!



まずは、汚れて売り物にならない部分・危ない(大事な)部分 (*^^*ゞ を先に刈っておきます。




作業はとても滑らかに進みます。
簡単そうにやっていても、この中腰の姿勢をずっと続けるため、強靱な体力が必要とされます。

ショー・マンのシェーンも、子供の頃の華奢な体型とは見違えるようになるはずですね!

羊毛として利用する部分を刈り始めます。
前号でご紹介した Bowen Technique (ボウエン・テクニック)で、均等な長さにどんどん毛が刈られていきます。




動物虐待ではありませんよ!

反対に、羊は気持ち良さそうにうっとり大人しくしています。


羊がヤギみたいになってきました。
刈り取った毛も綺麗につながったままです。

ショーで刈った毛も、しっかり回収します。


見事終了です。

ショーとして行っていても、刈り始めてから3分と経っていません。
まさに、「匠の技」。
今日もいい仕事をしました!




さて、裸になった羊ですが、まだ出番は続きます。

「寒くなって可哀想・・・?」
なんて思ってしまいますが、一晩小屋に入れておけば、翌日には皮下脂肪が倍の厚さになります。
羊にとっても、年に2回毛を刈る事は、体に良い事なんです。

毛を刈る時、羊の手足を自分の思い通りに動かす方法があります。

付け根をぐいっと押すと、曲がっていた手足もご覧のように、ピョン!

プレッシャー・ポイントと呼ばれるそうですが、何となく、人間の膝をコン叩くと、ピクンと動くのを思い出しますよね。



大変お疲れ様でした。
出番終わって、下手から退場です。

半年後にまた会いましょう (^-^)/~~




毛刈りが終わって、休む間もなく、何やらステージで説明が始まりました。

もう一方の主役達、ステージに勢揃いした羊は、お休み体制に入っています・・・。

熱心に説明が続きます。
頭を抱えて、うーーーん、と悩んでいるのでしょうか?



訳が分からなくて、踊り始めたんでしょうか??

いったい何をしているんでしょう???


声をお聞かせできないのが残念ですが、これは羊の競り(せり)の様子を再現しているんです。
「競り」。英語でいうと、Auction(オークション) または Bidding(ビッディング/ビディング)。
英語にすると、なんだか高尚に聞こえます!

魚市場の競りも独特の声と節回しですよね。
浪花節のように味のある声ではありませんが、よく洋画のアンティーク・オークションのシーンで見かけるように、イギリス系の人達のオークションも独特の歯切れの良いテンポで値段が連呼されます。

入札の意思表示は、頭に手を当てたり、頬をさすったり、ちょっとした体の動きで表現します。
写真は、その説明をしていたんです。
そして、値段を連呼しながら、参加者(会場のお客さん)が入札の意思表示をすると、威勢良く Bid(ビッド)!「入札」とかけ声をかけ、さらに値を上げて競りを続けます。



SOLD!

ソールド!

売った!

一番高い値を入札した人が、威勢の良いかけ声と共に落札しました。
もちろんショーですから、お客さんが本当に意思表示をしたかしないかに関わらず、ショー・マンの気分で落札者が選ばれステージへと呼ばれます。
先日、アグロドームの経営者・お父さんのウォーレンから伺った話では、確かシェーン君はまだ25才との事。
やっぱり好みの女の子を選んじゃいますね!?

落札者は「購入した」訳ですから、支払いをしないといけません。
ショー・マンは、「毎度あり♪」と落札額で請求します。

値段も、ショーを盛り上げている最中どんどん高くなっていますし、突然選ばれたお客さんはステージ上でどう反応して良いか分からず、照れ笑いをするしかありません。
お金がないと分かると、「良い鞄を持ってるね♭」とか、「高そうな腕時計をしてるね $$ 」とか、会場の拍手と一緒にからかって遊んでみます。

「それじゃ、今日は特別ただで羊をあげましょう」と、“手のひらサイズ”の羊をプレゼントです。

女の子も嬉しそうに客席に戻っていきました。




続いて牛の登場です。
会場から4人選ばれ、乳搾り体験!


説明を聞きながら「どうやるんだろう?」と、こわごわ挑戦です。

おっかなびっくりですから、お乳もなかなか出てきません。
そういう時は、ショー・マンが、牛の尻尾をポンプ代わりにお手伝いです!


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